食いつめた博奕打ちが、友人の入れ知恵で、上野に降臨した仁王に化けて、参詣人から供物をまきあげる。
聟は、聟入りのみやげの酒を矢橋の浦の船頭に飲まれてしまうが、実は、その船頭が訪ねる舅であった・・・。
天神講の夜、臆病者の太郎の肝試しをしようと講中の者の計略で、太郎を森に行かせ、鬼に化けておどそうとするが、太郎も鬼に化けているので、互いに鬼が出たと勘違いする。
清水の観世音に妻乞いをした男の前に現れた女は、住所を問われると春日の里・室町の角から「にく」と答えて立ち去る。男が18軒目を訪ねると、女はいたが・・・。
主人の寵愛する稚児のもとへ恋文を届けるよう言いつけられた太郎・次郎冠者は、文を竹の棒に結びつけ、肩ににない、謡がかりで運ぶ途中、つい封を開き読んでしまう。
ある男が道で拾った牛の良否を鑑定してもらおうと牛博労に見せると、牛博労は、それは盗まれた自分の牛だと言い、横座という牛の名のいわれを語り、牛に呼びかける・・・。
大晦日、塗師に出会った二人の大名は、年始に着用する烏帽子を路上で塗り直させる。が、乾かすうちに二人の烏帽子はくっついて離れない・・・。
伯父の再三のウソ話に、何とか一矢報いようとする甥。しかしウソの種をやろうという伯父に、またもだまされる。
主人に謡をリクエストされた太郎冠者は、今後たびたび謡わされてはかなわないと思い、酒を飲まねば声が出ない、妻の膝枕でなければ謡えないなどと、勿体をつける。
住持は新発意に寺を譲るにあたり、来訪者への応対の作法を教えるが、その口上を取り違えた新発意は・・・。