鶏聟
NIWATORIMUKO
酉年にちなんで「鶏聟」のご紹介です。
「鶏聟」は酉年にちなんだ演目です。ただし聟がシテ(主役)で「聟物」に分類されるので、大変おめでたい曲としてお正月の演目として、1月のオススメです。
聟物は概しておめでたい、祝言性に富んだものです。
なにせ聟入りのお話ですから、基本的にめでたいわけです。
しかもほとんどの聟が、舞台に登場して開口一番「舅に可愛がらるる、花聟でござる。」と名乗ります。本当におめでたい聟です(笑)。
けれど冗談ではなく、聟入りするのに「自分は好かれていない聟なんだ…」なんて思っていたら、暗~い聟入りになってしまいますし、舅さんも困ってしまうと思います。
上手くいくものも上手くいかなくなるぞ!ということで、「信じるものは救われる」。
物事は明るくとらえるほうが良いのです。
そんな明るく素直な聟が織り成す、聟入りの失敗談。舅さんの家で鶏のなく真似をしてどうする!?と心の中でつっこみながら観ていただければと思います。
そしてその聟を、「聟どのは律儀な人だと聞いている。誰かにからかわれたのだろう。自分も同じように応答おう」と迎える舅のあたたかい心が、また狂言らしい「心」のやりとりだなあ、と思うのです。こういう鷹揚さと柔軟性が、楽しく生きるコツだなあ、としみじみ思います。
今年1年、いろいろなところで上演の機会があるはずです。
是非ご覧下さい!