和泉流について
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和泉流について
現在、狂言の流派には和泉流、大蔵流の2流派があります。
578年の歴史を有する和泉流は後花園天皇の代に発し、京都山科を中心にして流派を保ち、七代目宗家から尾張徳川藩祖に召し抱えられて和泉守に任ぜられました。当時百石の扶持を与えられ、大阪夏の陣にも参加したと伝えられています。
尾張に居を移す以前、京都においては永く近衛候の庇護を受けていました。和泉流の定め扇の「近衛引」と称するものが、この頃の姿を伝えています。
七代目宗家の1624年頃に、和泉流の最も基本的な狂言六義(台本)があらわされ、九代目宗家によって伝書として最も体裁の整った六義が完成されたのです。
十六代目宗家が晩年に明治維新の廃藩置県による尾張藩主遷都に従い東京へ本拠を移し、現和泉流二十世宗家・和泉元彌まで東京を中心として全国および海外に活動を広げています。